SSブログ

Himmlische Aida (2) [音楽]

2023年1月31日(火) 快晴.寒さも和らぐ.

Here it is:




Amnerisもフルスロットルです.大丈夫かいな,という声があったのも頷ける.覚悟がわかるが,回数を重ねるにつれ余裕ができていくと思われる.


Amnerisについてもうちょっとかく.この人は演技がうまい(若い頃,女優のオーディションを受けたが落ちたと言っていた)ので,歌を深く感じさせることができる.また,予想以上に声量が豊かで,大阪シンフォニーホールの会場全体を震わせる声をもっている.

4幕第1場の後,幕間から歓声に何度か頷くように挨拶したのも大阪公演を思い出させた.大阪でMon coeur s'ouvre à ta voixを歌い終わったあと,会場全体が一つになるようなひときわ高い歓声がおき,そのときも「わかっていますよ.有難う」というような,同じ仕草で応えた.ウィーン国立歌劇場でも同様の興奮があったとおもわれる.


それから,あるインタビューで述べた「モーツァルトはすべての人(おそらくはすべての歌手)のためのものではない」というコメントが個人的に忘れがたい.




ウクライナ情勢が収拾のつかない方向にますますエスカレートしている.だれが調停するのか? 我が国はなんのために平和憲法を維持してきたのか? いまこそ,出番ではないか.


最近,森元首相が戦況について「ロシアが負けるということは,まず考えられない」と,我が国のウクライナ支援・対露制裁の偏りに言及し,この発言が問題になっている.

これに対して,木原誠二官房副長官は1月26日午前の記者会見で,「政府としてコメントすることは差し控えたい」とした上で「我が国としては,G7(主要7カ国)をはじめとした国際社会と連携しつつ,引き続き対露制裁,ウクライナ支援を強力に推進していく」とのべた.また,続けて,木原氏は「ウクライナ侵略は,国際秩序の根幹を脅かす暴挙であり,平和秩序を守り抜くため,国際社会が結束して引き続き断固たる決意で対応することが重要」と指摘。日露関係については「北方領土問題を解決し,平和条約を締結する,この対露外交の強化方針は不変である」と述べた(以上は毎日Web,1月26日による)

笑ったらいけないのだろうが,笑ってしまった.制裁しながらどうやって平和条約を締結するのよ.NATOの対露戦に参戦して,G7と一緒に勝ってから平和条約の構想ですか? なにいっているんだかわからない.その前に核弾頭が東京に落ちるよ.


これに対して,独外相Annalena Baerbock女史の「我々はロシアと戦っているのだ.仲間割れしている場合ではない」と率直である:



ただし,同外相はウクライナ支援に関して,国民の意思を無視してもすすめるという趣旨の発言をかつてしているので,まともな頭をしているとは思えない.この女性がドイツの外相である.

一方,Scholz独首相は,外相のこの「戦争発言」を否定して,「ちゃうちゃう,やってへん.ロシア対NATO戦争なんて」(“No, absolutely not.” He added: “There must be no war between Russia and NATO.” After Baerbock's statements, the Foreign Office also made it clear that Germany was “not a party to the conflict”),と相変わらず黒を白と煮えきらない.ドイツ人は色盲なのょか?


ロシアは国の存亡をかけて覚悟を決めているのである.内部で分裂していて勝てる相手ではない.露軍はもうすぐ撃つ弾がつきる,そのうちミサイルもとばせなくなる,と言っていたが,相変わらずウクライナはインフラ等への露ミサイル攻撃で疲弊している.プロパガンダを信頼できる情報とすり替える「専門家」の発言は気の抜けたビールである.酔うどころか,そもそも飲もうなんて気にはならない.


Bakhmutもうすぐ完全包囲されそうだが,いまから西側の最新戦車が何台いつ届くの,訓練や整備はどうする,game-changerになるのならないのなんて何度目の議論だ? まともにやる気があるとは思えない.次はF16が候補らしいが,配備すればS400に撃墜されるぞ.



この状況で笑いが止まらないのは,米ロッキードマーティン社の株主だろう.業績絶好調だから,その巣の周辺に集う人々はパーティーだろう.しかし,米国の借金じゃぶじゃぶ支援もいつまでも続くわけではない.恒例行事化しつつあるとはいえ,米債務上限突破の対処を誤れば,ドルの急落を招くだろうことは米財務長官自身が懸念している.

さらに,西側の対露制裁戦略はアメリカの世界支配の基盤を揺るがしつつある.支払い準備としてドルを捨てる世界,南米・中東・アジア経済圏の誕生である.昨年末からの金価格の急騰と各国の中央銀行の金準備急拡大は,この危機が急速に進行しつつあることの何よりの物証だ.子分の円も同様だが,親分のドルも飛べない鷲の時代に入った.

つまり,アメリカの一極支配はその根幹の部分で亀裂を生じ,終わろうとしているのである.第2次大戦後の世界秩序は大きく揺らぎつつある.今のG7やNATOの指導者を見よ.まともな政治家はいないではないか.そんな時代の変化にも関わりなく昔の仲間に「一緒にどこまでもついていきます」政策は,近い将来,国民を塗炭の苦しみに陥れることになるだけだろう.Just saying.









nice!(0)  コメント(0) 

Himmlische Aida [音楽]

2023年1月30日(月) 曇りかな.

早朝4時に起きて,オーストリアのテレビチャンネルORF3でオペラAidaを観る.これは,1月中旬のウィーン国立歌劇場公演を録画したもので,3大スター(Netrebko, Garanca, Kaufmann )の共演として話題をよんだ舞台である.

とにかく,VPNのためなのか映像が途中でとまりっぱなし(本来,オーストリア国外からのアクセスは出来ない).ほぼ全幕がそんな調子だから,まともに聞いたとはとても言えず,堪能したとは言い難い.演出は幾分古臭い気がしたが,そのぶん歌が全面に出るので不満はなかった.


途切れずにフルに聴けたNetrebko「おぉ我が祖国」は詩の魂がのりうつったとしか言いようのない素晴らしさだった.歌い終わって会場から湧き上がるブラボーと拍手がしばし鳴り止まず,場面がそこで止まってしまって前に進まない.

ソプラノの糸を引くような繊細さと昭和の演歌の底深い望郷が融合したような歌唱で,世界に溢れる祖国を失った人々は,聴いて取り戻せない時間を思い出すだろう.

我がAmnerisも全霊を込めた歌と演技で,彼女のクライマックスの4幕が途中で音声・映像がともに何度も途切れてまともに聞けなかったのは実に残念であった.DVDが出ることを祈ろう.この役は今回が初演だったので,更に深みを増していくだろう.

これを生で聴けた人は幸いと言うしかない.



nice!(0)  コメント(0) 

儀式 [イヌ・散歩]

2023年1月28日(土) 曇り.暗い土曜日.

イヌがいなくなってから,散歩はママチャリで出かけることにした.そうでないと,歩こうという気にはなれないので.しかし,無目的な散歩には,今日の寒さと暗さは重すぎた.やめて残った仕事の整理.



死んでちょうど9ヶ月たって変わったこともある.ちょっと前まで,思いが昔の散歩のことに向かないように,耳栓をしてポッドキャストを聴きながら歩いていたのが,今では何もつけなくても歩けるようになった.思い出さないというのではないのだが・・・

業務スーパーに入って買い物をして自転車に戻ると,そこは一緒によく歩いた川岸の小さな公園だ.その芝のデコボコがサドルに伝わり,揺れてハンドルを取られそうになりなる.かつて歩いていたときとはもう違う場所だ.


9ヶ月なので,またベッドの横の書棚に据えた骨をなでる.日常が消えて全く違う次元が開いて,時間の向う側にはいる.

壺の中で,オマエが頭を下にしてなでられて,じっとしている様子が見える.名前を呼ぶ.すると,かき混ぜられた水の中でキラキラと浮遊する金粉のflurryように,愛おしさと笑い,悲しみと諦めと,諸々の思いが交錯し混じり合って騒ぎ立つ.

それから,それら全ては,真実の重みにしたがってゆっくりと沈殿していって,無伴奏セロの沈黙に還る.そうやって大切なものを確かめた後で,扉を閉じて再びこの世界に戻ってくる.This is my sacred ceremony.



nice!(0)  コメント(0) 

宣戦布告なき大戦 [War]

2023年1月26日(木)曇り.

ここ数日非常に寒くなって,北向きの部屋は暖房をつけて何枚も布団毛布をかぶり,おまけに防寒具まで着て凌ぐこともある(ちょっと情けないが・・・).風邪をひかないのが不思議.

ウクライナ情勢がno returnの点に向かって突進している.戦車がどうの,という議論をやっている場合ではないのがまだわからないのだろうか.もうすでにWorld War IIIに入ったというある欧米知識人の話を読みかつ聞きながら,メディアの責任は万死に値するという怒りがこみ上げてくる.


いま再び太平洋戦争の直前の世界を生きている.









nice!(0)  コメント(0) 

選び出された異星人が地球を救う [来るべき世界]

2023年1月19日(木) 曇り.

ながらく待たれていたが,異星人による地球植民地化説がとうとうWEFデビューを果たした.なんといっていいのかわからニャイ.このテーマの専門家として,次回およびがかかりそうなのが,嬉しい.John Kerry さん,私がここにいます.私を遣わしてください.





オーストリアのテレビチャンネルでAidaのレビューがでて,その2本を繋いで編集した動画がアップされた:




ファンとは言えないが,Netrebkoへの称賛が嬉しかった.彼女がロシアで歌えるのはいつになるだろうか.O patria mia!






nice!(0)  コメント(0) 

Already locked up in the final war [War]

2023年1月16日(月) 曇り.

最近忙しくて情報収集が手抜きになっていたが,昨晩,寝る前に聞いたニュースのせいで寝不足の月曜日スタートとなる.

現在,世界戦争に入って3年が経過しており,4年目に入ろうとしている.今は戦時なので,死傷者が出ても補償を期待することはできない.情報統制も厳しく,メディアはずっと漫画を流している.更にこれから何が予定されているか,それぞれ自分で調べなければならない.



それにしても,Matt Hancock氏には脱帽というしかない.既婚者である彼が,コロナ下では相応しい距離をとるという当時の政府の原則を無視して,大臣執務室に招き入れた同僚と「密着して」不倫をはたらいているその瞬間のCCTV映像(自分のオフィスの天井にセキュリティ目的でカメラが設置されているのを知らなかった)を忘れる事は出来ない.

翌日だったか,これに焦点をあてたTime紙の風刺漫画では,相手女性のお尻に回していた「意味深な」彼の手が,嘲りの強調ポイントになっていた.あの水爆級の壊滅的なダメージからはやくも回復して,今度は命をかけて語った同僚にツバを吐くエネルギーがあるとは,並の心臓ではない.本当に,全く,政治屋の鑑と言うしかない.










nice!(0)  コメント(0) 

夢の果て [音楽]

2023年1月13日(金) 曇り.昨夜は夜に入って1月とは思えない高温で,真夜中に汗で目が覚めた.いつもは凍る北向きの部屋で,しかも空調offであったのに,布団を蹴飛ばしても冷却できないほどに熱がこもっていた.それからなかなか寝つけず.

幸い,年末から年始にかけて休みゼロでほぼひと月かかりきりになっていた仕事が昨日一段落したので,今日1日は仕事なしの正月到来.やっと終わったか,後はどうとでもなれの気持ち.少しの義理と僅かのカネに釣られて,悪夢をみる.


為替をチェックして驚く.1ドル128円になってしまった.どうせまた円安になるだろうが,日銀と日本経済の状況は,露軍がSoledarの防衛網を突破してBakhmut周辺を囲ったcauldronが沸点に達しようとする戦況に近い.負けは見えているのに,撤退もせず,無論反撃など出来ず,援軍も来ないウクライナ日本.

トップの自己責任をこちらに転化されては兵は死ぬしかない.逃げる算段をずっと考え四方に散弾射撃を続けているが,何をやっても,しょせん巨大ヘッジファンドの手の内で右往左往することにしかならないだろう.兵は戦場にでた時点で負けなのだ.もうすぐ死のうかというときになって,このザマだ.


今の我が政権は戦争の危険な淵にますます接近しつつある.イギリスにいって,一緒に頑張りましょうなどと気でも狂ったかと言いたい.引っ張り込まれるだけだ.「グレートリセット後の世界を見据えて」なんて言っていた時点で,知れていたこととはいえ,改めて言わせてもらえば器の小さい人は政治家になってはいけない.間違って,トップに座って勘違いされたら下は全滅だ.




明日はウィーン国立歌劇場Aidaの初日.行くことは叶わなかったが,かなり前から全4回の公演チケットはsold outで,行っても観劇は無理だっただろう.今でも「なんとかならないか」という問い合わせが続いているらしい.

NetrebkoとGarancaが共演するのは12年ぶりらしい.Kaufmannのインスタグラムには,スター3人がすっかり年をとって笑って写っている.

Netrebkoは祖国にも帰れず,西側でも相変わらず叩かれ,Aidaそのものだ.Garancaの傲慢を絵に描いたようなAmnerisを生で見られないのは本当に残念というしかない.なんと言っても,そこがこの歌手の最大の魅力であるので.

とはいえ,公演が向こうのテレビで放映されるらしいので,VPNの出番である.超〜楽しみ.イヌ去って後,残された無条件の愉しみは歌ひとつ也.
















nice!(0)  コメント(0)