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時代の徴 [来るべき世界]

2023年8月28日(月)晴れ.

BRICSに新メンバーが入ることになった.このさきグループで世界の石油の5バレルのうち4バレルが生産されることになる,と報じられている.世界人口の45%,GDPでみれば36%がここにあることにもなるらしい.

'The addition of Saudi Arabia is a sign of the times. This country that was obedient to the United States more than any other is now joining an association committed to trading in their own currencies and bypassing the petrodollar.' --Lior Gantz





遠からずアメリカはウクライナを捨てるだろうが,どこまでも主人に追随する国家はすでに捨てられていることに気づかねばならない.サウジは頭いいよ.

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日経新聞社説「BRICS拡大を懸念する」2023年8月25日 (抜粋)

「BRICSには共通する理念も政策もない.「主要先進国が主導する既存秩序を揺さぶる」といった脅威論には誇張がある.加盟国が増えれば組織として足並みをそろえるのはさらに難しいだろう.

ただ,中ロの権威主義陣営にとっては多くの途上国を味方につけ,米国が覇権を維持する負担を重くするだけでも成果となる.日米欧は,途上国がBRICSのような組織に引かれる理由やその意味を考えるべきだ.」

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そうなのか?




この話の聞き所は,後半だろうw

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東京の3女が贈ってきたデジタルフォトフレームを居間から寝床の枕元にもってきた.

3ギガバイトの古いSDに書き込まれた想い出,関西のブリーダーから福岡空港に空輸されてきた日のバスケットから火葬の日まで,16年半の一瞬一瞬が,数秒刻みでランダムにポップアップする.それを,寝床で横になってじっと見る.

仔犬の姿で写真の中から話しかけてくるので,返事に詰まっているうちに,老犬に変身して寝てしまう.緑の山中,石投げして遊んだ川床,玄海灘の砂の上,マンションのクーラーの室外機の前,自在に居場所をかえて,ポーチの前で散歩を待っている.

それら過ぎ去った時間がどこかに消え去ってしまったとはどうしても思えない.やがて新たな次元が開かれて,かつて確かにあったものが,復元されるときがくるだろう.そこで再び共に生きたい,その願いが今を生きる力.そして,想像を絶する無限の宇宙は,この希求に易易と応えてくれるだろう.





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1年4ヶ月 [イヌ・散歩]

2023年8月24日(木曜日)曇り.

もう数日で1年4ヶ月になる.しばらく前までは,ほとんどどんな感情もなかったが,最近やっと,一人のときに思い出して涙が出るようになった.とくに死ぬ一ヶ月前の動画や写真ひらくと,どこに溜まっていたのか押し寄せる奔流に堰が崩れる.ほんの数分でみるのをやめる.

コロナ騒動以降,時代がクレッシェンドで位相ズレを起こしていることは未だに信じられないが,ちょっとまえまで散歩で出かけなかった山は近くにないほど,毎日イヌと生きていたということも,段々と信じられなくなりつつある.それだけ内面の平和がなくなったということか.みんなどうやって狂わないようにやれているのか? 

福岡市の百道浜で(10歳)
at Momochi in Fukuoka in 2015.jpg

Ich bin gestorben dem Weltgetümmel,
Und ruh' in einem stillen Gebiet!
Ich leb' allein in meinem Himmel,
In meinem Lieben, in meinem Lied!

I am dead to the world's tumult
And rest in a quiet realm!
I live alone in my heaven,
In my love, in my song!


今日はMahlerを聴いた.音楽が,小さな絆創膏である.





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サバイバル [経済]

2023年8月16日(水)晴れ.暑さが戻ってきた.寝不足.

War and Peaceを読み進めている.恐ろしく視野の広い本で,Life itselfが全巻に収められている.新しい発見がいくつもあって,いま初めて読むような気持ちになれるのは幸せというしかない.

昨晩は,読み進めながら,現在のウクライナの戦場に立っているような緊張を経験した.こんな本がほかにあるか? やはり古典を読むべきである.よんだからといって何も解決しないが,そこには時代を超越する我々の問題がすべて書かれている.


来る8月22日のBRICS南ア会議のニュースとその分析がメールボックスに溢れている.一方,自分のブラウザーのホーム(Yahoo Japan)にはロシア・ウクライナ紛争関連の現状分析記事への誘導がひきもきらない.それ関連の日本語の記事をよく読むので,お好みのままに紹介しています,ということなのだろうが,いまでは読む前から内容が推測できるようになった.

一方,紛争の情勢が市場動向と投資に与える影響を解説するメールではかなり論調が違っている.たとえば,ある米証券アナリストはこう書いている:

'With the Ukraine failure becoming obvious to even the silliest US citizens, the government mafia needs a new war, and fast, to keep the citizens in war worship mode. Maybe Niger fits the bill; most US citizens don't know anything about it, and it's a softer target than Russia.'


これを読んだときは笑ってしまった.日本語でこうした解説を読むことは稀である.われわれは'silliest US citizens'よりも愚かということになるのか.

また,ニジェールのウランが来なくなるとフランスの原発には一大事だから,マクロンも踊っている場合ではなかったことが今回ようやく理解できるだろう.エネルギー供給は国家の首を絞める.日本は大丈夫か?


GOLDとの新通貨のリンクは,ドル覇権へのボディーブローになるだろうが,BRICS会議の最大の焦点はどうやらサウジアラビアのBRICS正式加盟になるのではないだろうか? 円はどうなるのか,もうちょっと書けばいいのに.ルーブルが対ドルで弱くなったと喜んでいる場合なのか? 

いまや国民のサバイバルはそれぞれの裁量に委ねられている.




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未来への責任 [来るべき世界]

2023年8月15日(火) 曇り.終戦記念日.台風が関西を通過したためか,気温は28℃に落ちた.ただし,湿度が75%を超えているので爽快というには今ひとつである.

2022年2月の露軍ウクライナ侵攻からもうすぐ1年半になろうとしている.この間,ほぼ毎日数時間,欧米の独立系メディア,海外ブロガー・ジャーナリスト,Telegramの露語を含む各種チャンネル,そして有料情報(欧米主流メディアにあらず)などを通して,この紛争の経過を追ってきた.

これは政治・軍事的な争いだが,BRICSやSCOの台頭によるドル覇権への深刻な挑戦と切り離せない.最終的には,西側による世界秩序の崩壊をもたらすだろう.

西側外交は最初からロシアの国家的な覚悟を見誤っている.彼らは国家存亡の,死なばもろともの決意を固めて,西側の世界秩序の押しつけに否と言ったのである.アングロサクソンとその属国は,代理戦争が可能だと思っていたのかもしれないが,世界最大の核兵器保有国と対峙して,そんな半身の誤魔化しが通じるわけもない.

戦場の現実から目を逸らし,腐った民主主義とご都合主義の正義のNarrativeを振りかざしたあげく,いよいよ抜き差しならない瀬戸際に近づきつつある.

核戦争になったらどうするのか,日本の政治家よ.戦後日本の最大の使命を果たす気概もないものが,国家を破綻以外のどこに導けるのか.恥を知れ.


戦場の屠殺場で震えているものたちの鼓動を聴け.


'This was Prince Andrei. The first thing he saw on riding out into the space occupied by Tushin’s cannon was an unharnessed horse with a shattered leg that was whinnying near the harnessed horses. Blood was pouring from its leg as from a spout.

Among the limbers several men lay dead. One cannonball after another flew over him as he rode on, and he felt a nervous shiver run down his spine.

But the thought alone that he was afraid picked him up again. “I can’t be afraid,” he thought and slowly dismounted among the cannon. He delivered the order and did not leave the battlefield. '

War and Peace (translated by Richard Pevear and Larissa Volokhonsky)



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Fearmongering? [来るべき世界]

2023年8月11日(金)台風一過でまた暑さが戻ってきた.

いろいろと考えることがおおくて,時間が足りない.仕事を除けば,重大な社会問題(ウクライナ情勢,米国の来たるべき相場暴落(栄華の極みは転落の開始),ドル円相場の将来,WHOのパンデミック条約,米国の単純かつ複雑怪奇な政治漫画,食糧危機への対応)から,ほぼ趣味の問題(ワーグナーのWesendonk-Liederはなじめないのに,MahlerのRückert-Lieder はどうしてこんなに良いのか)まで関心が散乱,飛びまくりで,記録を残さないと遊んでいたのかと後で自分でも思うだろう.


特に気になる話題が2つ.ともにキーワードは共通している.恐れによる統一的コントロールである.一つはWHOのデジタル健康証明書(digital health certification;ナチス・ドイツのHealth pass以来の歴史をもつEU版の世界的な拡大)と「異星人襲来」である.




ちょうどPeruから金属採掘業者が撤退し,他国に投資先を移しつつあるというニュースを読んだばかりだった.表面的には前回のラスベガスの郊外でのET騒動と似ているが,地域社会の恐怖を掻き立てる点では北米とは比較にならない.こちらは地域住民が眠れない日々が続いている.



'An entire book should be written examining this little-known, ongoing South American mutilation phenomenon'とChiristpher O'brienが'Stalking the Herd'に書いてから9年がたった.とうとうここまで来たか,という思いがある.

問題は誰かがこの種の恐怖を利用するということである.なんのために? 背景を知ることがいままで以上に重要になる.




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ネヴァ川 [雑感]

2023年8月3日(木)相変わらず酷暑が続いている.

熱中症の注意報がでっぱなし.山だと2〜3度は気温が低いので誘われるのだが,足がない(自転車のみ).もう少し涼しくならないと無理だろう.しかし仮にいったところで山を1人で歩くのは辛い.結局,近くの公園をぶらぶら歩いて,よその犬をみてアレコレ昔を思い出して,それで終わり.記憶の反芻動物に成り下がりつつある.

ウクライナ・ロシア紛争が始まって以来,ロシア国内発の動画をよく見るようになった(ウクライナ発の動画は放浪犬のレスキュー動画).今回の紛争について,地元ロシア人の政治的な意見を取材する動画もあるが,それらにはほとんど関心がない.内容は予想できるし(どの国であっても自国政府のことをよく言う人は少ない),それぞれの政治的な意見にはあまり興味がない.自然と街の佇まい,人々の生活の様子を見たい.


7月の末に,まだ明るい夕方のSt Petersburgの中心部を歩く動画には見入ってしまった.ネヴァ川の水量の豊かさはとくに印象的で,広い街路,川沿いの堂々として上品なクリーム色の建築物の並びも水に調和して美しい.いまにもヴォルコンスキー公爵を乗せた馬が通りか掛かりそうな雰囲気がある.光が夢をかきたてる都市である.ロンドンが暗く,美しくなく,鬱屈していたのとは対照的である(ロンドンにはまた別の良さがあるが).

というわけで,今年の夏の読書はふたたびWar and Peaceに決まった.寝る前に読むのが楽しみになっている.そして,YouTubeで雨の降る音を低く再生しながら,頭の中の蝉を打ち消して眠る.これで今年の夏はなんとかなりそうかな.


ウクライナ紛争の前線の趨勢はもう決まったように見える.ただし,戦術核兵器の使用を含めて,まだ何枚かの極めて危険なジョーカーが潜んでいるので,周辺諸国を巻き込む壊滅的な展開もあり得る.これが最大の問題.いずれにせよ,NATO・欧州はもう終わりだ.これからどう着地させるつもりなのか,さっぱりわからない.トップがボトムレベルだから,ことの進展を後追いするだけで現実はもう先に進んでいる.アメリカ民主主義も集中治療室でチューブに繋がれた状態で,手術にまで持ち込めるのか極めて疑わしい.


一方,我が国はもうダメだろう.マイナンバーカードのゴタゴタをみればよくわかる.これはGreat Resetをやる準備なんです,とはっきり言えばいいのに.そこを隠すから国民が疑心暗鬼になってうまくいかない.そのまま隠さずに,この先はユニバーサル・ベーシックインカムで大丈夫です,皆さんには家畜になってもらいます,といえば納得するよ.


ちょっといくらなんでもそこまではっきりとは言えないというのなら,「郵政民営化」みたいに一言スローガンを発案すればいいだけ.意味なんて考えないんだから,そのまま受け入れる.実証済.

例えば,最近も「他の人を守るために」とか,ポスターまであちこちに貼って,何度も協調を求められたことがあった.断れば,自分のことしか考えない奴だ,と批判された.辞職に追い込まれさえした.

またあの路線でいったらどうか.大半の国民は生活維持で潰されていて,他人と違うことをやって波風立てる馬力も,反撃の余裕も殆どのこっていない.疲れていて,自分で考える前に寝てしまう.


こう書くと随分と国民をバカにした酷い言い方のようだが,実質この程度の扱いを受けてきたのではないのか? 少なくとも自分にはそうとしか思えない.違うのなら,国民を主権者として扱うまともなやり方をすれば良いのだ.


ただし,常々偉そうなことを言っていたくせに,飯の糧に嘘を並べて国民を裏切った反国家メディアの犯罪は,いずれ処断のときがくるだろう.今度は同じ言い訳は通用しない:


「国民とともに起たん」1945年11月7日,朝日新聞社

「支那事変勃発以来,大東亜戦争終結に至るまで,朝日新聞の果たしたる重要なる役割にかんがみ,我等ここに責任を国民の前に明らかにするとともに,新たなる機構と陣営とをもって,新日本建設に全力を傾倒せんことを期するものである.

開戦より戦時中を通じ,幾多の制約があったとはいえ,真実の報道,厳正なる批判の重責を十分に果たし得ず,またこの制約打破に微力,ついに敗戦にいたり,国民をして事態の進展に無知なるまま今日の窮地に陥らしめた罪を天下に謝せんがためである.

今後の朝日新聞は,全従業員の総意を基調として運営さるべく,常に国民とともに立ち,その声を声とするであろう.いまや狂乱怒涛の秋,日本民主主義の確立途上来たるべき諸々の困難に対し,朝日新聞はあくまで国民の機関たることをここに宣言するものである」



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