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音楽日誌(2023年7月) [音楽]

2023年7月28日(金)晴れ.昨日以上の暑さ.

アメリカ金融市場のことがずっと気になっていて(日銀のYCCのことではない),その関連の情報ばかり読んでいるので,頭がおかしくなる.


2023年7月の音楽の記憶をかくことにする.

● Grigory Sokolov: K545, K475, and K 457
どれも何度も聴いた曲だが,初めてのように響いた.そして,1度か2度,曲の中にかすかなため息を認めた.
それはもちろん嘆きではなく,夢でもなく,諦めでもない,ただ一瞬の完全な空虚だった.emptiness.

● Vissi d'arte (Elina Granca)
今年の7月中旬, ORF IIIの放送でオーストリアの野外コンサートでGarancaがこの曲を歌うのを聴いた.おもえば,大阪で聴いてからもう1年たったことになる.

同時に日本人ソプラノ中村恵理さんも招待されていて一緒にまた単独で,数曲歌ってくれた(ロンドンで共演経験があったことを今回初めて知った).日本人ソプラノを意外な場所で聞いて嬉しい限り.

Garancaはかつてインタビューでこの曲を「自分のsystemから追い出したい」と語っていたので,長年オブセッションになっていたのかもしれない.今回が初披露ということだが,(もちろんナマではないことを割り引いても)この曲は彼女にあっているとは思えない.

今年のバイロイト音楽祭でKundryを歌っている.このオペラは1度Kaufmannとの共演で聞いたが,キリスト教的な暗示に満ちている点を除けば,ほとんど前衛劇を見ているようで意味がわからなかった.

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[コピーライト] Enrico Nawrath

今回も劇場のウェブサイトに,3DのVRグラスをつかって観るとかなんとか書いてあるが,punk音楽祭になるのか.次女はヘビメタ好きだと言っていたが,アニメ世代には案外受けるかもしれない.

自分は映画『アマデウス』が好きではないし,Verdiもどうかと思うくらいだから,この歌唱以外ではワグネリアンとは基本的に接点がない.


● Requiem K626
おなじGaranca関連で,スペインのモンセラット修道院で2020年に録音されたversion.Garancaはアルトの独唱を担当している.混成合唱,器楽とも演奏者が黒いマスクをしている.曲の雰囲気もさりながら,場所,そして,世紀末的な疫病の3点が揃って,異様な雰囲気があった.

途中で苦しくなって聴くのをやめた.この曲は,水平線に半分以上が没した夕日のように,音楽がすでにこの世界から分離しつつあり,それを言葉で書くことはできない.ハ短調ミサK427がずっとこちらの側にとどまっているのとは対照的である.いまは後者が好きである.

これ以外に視聴したのは,ほとんどが犬のレスキュー動画で,もはや病気レベルの入れ込み.この分野にしか,人間は残っていないのではないか,と思える.



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15ヶ月 [イヌ・散歩]

2023年7月26日(水) 酷暑.ずいぶん間があいてしまった.

7月10日の朝,突然,激しい耳鳴りに気づく.頭の中がミンミン蝉の杜になってその他の音が聞き取りにくくなる.以来周囲が静かになると恐怖に近いレベルの音量で頭の中の蝉が騒ぐ.時々,モールス信号のような奇妙な音も交じる.鋼鉄の破断音か.


病院に行ったがほとんど効果なし.「ストレスがきっかけになって起きることもありますものね」(看護師).睡眠が寸断され,生活に支障がでた.


久々に癌の術後のことを思った.あれから7年が経過し,ドル危機を言われながらいつまでもリセッションに入ることなくずっと伸び続ける米国株式市場のように,何となくずっとこのまま生き続けるような錯覚に陥っていた.

しかし,ただしく認識することは,幻想の眠りよりも常に良い.通勤の駅の屋根の隙間にのぞく夏の雲と空に蘇ってくる想いもあった:

'he looked at the sky Pierre had pointed to, and for the first time since Austerlitz saw that high, eternal sky he had seen as he lay on the battlefield.'


世界はますます理解し難い混沌にむかって突き進んでいる.結局,勝てない闘いになるだろうが,積極的に諦めて,いまできることを全てやってみようと覚悟を決めた.





もうすぐ,15ヶ月になる.最近,ある動画(https://youtu.be/nAzpkOqkYzQ)を見て,歩けなくなった頃のことを思い出して泣いた.辛かったときは,骨壷をさすって,助けてくれよ,と話しかけた.きっと力をかしてくれるだろう.






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SCO vs パシリ [来るべき世界]

2023年7月4日(火) 晴れたが、湿度が高くて通勤がきつい。


マクロンのフランスを心配している余裕はなかった。上海協力機構の外に置かれたアジアの犬は近々どこから餌をもらうのだろう? 時代は地殻変動を起こしているのだ。

しっかりしてくれよ。学級委員長ではだめなんだ。
https://youtu.be/Fdc2wZTtbDk

12:47 (IST) Jul 04
'We do not see the SCO as an extended neighbourhood, but rather as an extended family. Security, economic development, connectivity, unity, respect for sovereignty and territorial integrity, and environmental protection are the pillars of our vision for SCO' PM Modi


'Moscow, Putin said, planned to boost ties with SCO and supported the transition to local currencies for trade settlement. ' Reuter



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Orban >> Macron [雑感]

2023年7月2日(日)曇り.やや気温低下.


'Speaking at the opening ceremony of the Faculty of Law Sciences at the National University of Public Administration, which future law enforcement officers attended, Orban stated that Hungarians “are living in times when the foundations of the world are shaking” and the epicenter of this earthquake is located in the country's neighborhood. '(source: RT)


マクロンは仏大統領やる気あんのかね? 自分がエルトンジョンで踊っているからといって,暴動がビデオゲームやSNSのせいだ,っていうのはないだろう? 一方,Orbanのほうは遥かにわかっているようだ.

今の西側のトップは史上最低レベルのチーム編成で,ある意味国際政治の本質をむき出しにしているのだから,ここでわからなければわからないほうがどうかしている.プーチンとバイデンを横にならべて,どっちが有能かと問われれば答えは決まっているが,G7+EUトップ全員とプーチン1人の比較でも勝負になるとは思えない.


とくに盟主アメリカの自己満足は自国の経済の足下を切り崩してもはや修復できないレベルに来ている.米国債は近々暴落するだろう.その後について行くだけの我が国には何が待っているか? 予想するだけでゾットするが,それをここで書いてみてもどうにもならない.但し,自分の選択とは何の関係もない状況が津波のように襲ってきて,その渦に巻き込まれ翻弄されることは覚悟しておかねばならない.これも近々そうなるだろう.

将来,望まなかったとはいえ避けることができない戦闘に直面させられる我々にできる抵抗は,方向性を見失って●●ウンコ的に漂流する大本営の命令を受け流しつつ,日々の決定において徹底的なリアリストになることだけである.

たとえば,"Berkshire Hathaway boosts Occidental stake to 25%"(CNBC, June 29 2023)といったような情報に敏感でなければならない.ESGは会社で勝手にやってもらって,戦闘車両を動かすガソリンやディーゼルの不足に気を配って,直属の家族がドローンの下を裸足で逃げるしかないといった状況に陥らないようにするのが下士官の責務である.

現場監督が「カネがないからどうしようもなかった」というのは言い訳で,それでは言い訳で国民を死なせている政治家と異なるところはなくなってしまう.お前の脳細胞はダテなのか? 知恵の出しどころである.

日本でも沢山の死人が出るだろう.今でもそうだが・・・人事を尽くしてまつしかない.







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FedNow [来るべき世界]

2023年7月1日(土) 曇り。

米CBDC導入初日に、Nigel Farageの銀行口座閉鎖のニュースを聞く。




あいも変わらず陰謀論を言い続ける連中は、自分にも同じことが起き得るのが見えないとみえる。あるいは、ユニバーサルベイシックインカムを頼りに、Big Brotherに従順な家畜の道を歩むことに決めたので、オレには関係ない、心配ないのかもしれない。人それぞれだから、何も言うことはない。

それにしても、日本を含めて西側のニュースを聴いていると、同情にたえない。色々と捻り出さねばならないが、嘘も自由度に限りがある。同じひねりで何度も騙せるとみられた我々も随分とバカにされたものである。

ここ数日のフランスの動乱、その最中踊る大統領夫妻、口座閉鎖で共産主義国家英国を逃れんとする保守主義者NFのニュース連続は、今の世界の素晴らしく端的な縮図である。

とうとうここまで来たか、次はアレだな。


文字通りユーフラテス川の水が干上がってしまった(https://youtu.be/aWWEYB2aLZE)。「日が昇る方角から来る王たち」(啓示16:12)とは誰か? 色々と考えるために、立ち止まっている暇はない。













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