SSブログ

毎日が曇り [War]

2024年4月24日(水)朝から曇り.

ここ数日天気が良くないので,電車のプラットフォームから大野城が霞んで見えない.霧のかかった山をみて,時間が過ぎたという思いを振り払って仕事に向かう.

いまおもえば,忙しくても散歩しているときは元気があった.今はときどき飼い主募集中の保護された野犬のページを開いてながめるのが犬世界との接触のすべてになった.世界のアチコチで人間も必死だが,動物も放浪しかない.


一方,人殺しを促進して栄えている連中もいる.ペロシも随分金持ちになったね.もうすぐ寿命だろうに,カネためて何するの?

過去の失敗の原因を究明せず,同じことをくりかえして,異なる結果を期待する.これをdemocracyという.





nice!(0)  コメント(0) 

2つのテロ [War]


2024年4月1日(月)曇り気味.

夕方5時半頃,桜で知られて春日公園にでかけた.満開ではないが,花見客がおおかった.
sakura2024.jpg


昨晩から,嘘っぽい話が多いが,どうやら日付とは関係ない.事は急展開している.



朝から,上記の動画を逐語訳して家族におくった.人騒がせなことを書くつもりはないが,先週末のGOLDのドル価格がなにかに反応したのか(わかっているでしょうが),急騰している.家内がすぐに備蓄の買い出しにでたのはさすがというしかない.買うカネがないのが玉に瑕だw.





下の動画でおおよそはわかりそうなものだが.我が国の首相は,なにしにNATOの会議に行くのか? ここまで言うなりなら,多額のカネだして,遠方の戦争の火の粉をわざわざ自分の家の上にもってきたいとおもっているのだろう.
























nice!(0)  コメント(0) 

連帯責任 [War]

きょうのニュース
日本・ウクライナ復興会議:「わが国が率先してウクライナへの連帯を示す観点からも極めて重要」(上川外相)


2024年2月19日(月)激しい雨.風邪を引いたのか,寒気と頭痛がする.散歩はやめたほうがいいかもしれない.

生前,父が山本五十六大将戦死の国葬に言及して,無敵のはずの連合艦隊の司令長官が前線で戦士したという事実に驚いて,子供ながら突然,戦況の逼迫に目覚めたと話してくれたことがある.

山本大将戦死は昭和18年4月なので,ミッドウェーの敗戦からすでにおよそ1年が経過しており,ガダルカナル島撤退はその2ヶ月前,最初の学徒出陣までおよそ半年しかなかった.つまり,我が国の劣勢は隠しようもなかった.

同様に敗勢濃厚な現在のウクライナ軍にとって,Avdeyevkaの陥落は太平洋戦争の時系列のどの位置に来るだろうか(もちろん露軍の勝利を前提として考えている)? ミッドウェーより後,もしかしてガダルカナル撤退から山本戦死のあたりか? だとすれば,もうあまり時間はないことになる.2年後には原爆が落ちたのである.

Zelensky's X post on Feb 18, 2024
'First, we all must do not just something but everything possible to defeat the aggressor. Dictators do not go on vacation. Hatred knows no pause. Enemy artillery does not fall silent due to procedural issues. Warriors standing against the aggressor need sufficient strength.'

「憎悪」なのかどうかは知らないが,Avdeyevkaでの勝利の後,確かに露軍は進撃の手を緩めず,そのスピードと圧力が一段と強まっているようにみえる.

ゼレンスキーはトランプに対して,「戦場を見に来い」とツイートしたが,見に行くべきは,最近のMunich Security Conferenceでのパーティに集っていた西側の戦争指導層の面々だろう.彼らは,美食を囲んで歓談する余裕があるのか? 自分たちの足元に水が及びつつあることを知らないように見える.

一方,「独裁者」プーチンはどうか? タッカー・カールソンのインタビューについて,最近彼はこう補足している(ロシア国内での別のインタビュー):

「ウクライナ方面で起きていることすべてがいかに敏感な問題であるか,我々の思考回路を理解し,我々の状態を理解することは,我々自身にとっても,海外のリスナーにとっても重要なことだ.海外にとっては,ウクライナ問題はかれらの戦術的ポジションを改善することだ.しかし,我々にとってこれは宿命だ.生きるか死ぬかなのだ」(プーチン)


これはプーチンの変わらない決意であり,最初から全NATOを敵に回して引かない決意なのである.これを読み間違えると大変なことになる(もうすでになりつつあるとみえる).

一方,米国ではこのように書く著名な論者が出てきた:

〜〜〜

「ウクライナ人の最後の1人まで戦う」気があるなら,その特権的な手を挙げよ(一部引用)
Douglas MacKinnon, Feb 17, 2024 (source:The Hills)



2023年8月,米政府当局者は,2022年2月のロシアの侵攻以来,ロシア軍とウクライナ軍の死傷者は約50万人に上ると推定した.11月,国連人権事務所は1万人以上のウクライナ市民が死亡したと発表した.

最近,ある元情報当局者が私に語ったところによれば,部隊の死傷者は現在100万人を超えており,国連が推定している民間人の死傷者数はそれより劇的に多いということだ.100万人以上の死傷者・・・

悲しいことに,悲劇的なことに,しかし意図的に,ロシアとウクライナの戦争による人的被害についてはほとんど報道されていない・・・しかし,ロシアとのウクライナ戦争を支援するという考えが,「ウクライナの人々を救う」ため,そして国のインフラを救うためであったとすれば,その行動を提唱した人々は惨めに失敗したことになる.

どのように惨めなのか? CNNが最近報じたように,戦争は残忍な塹壕戦に発展している.「ロシアのウクライナ戦争の最前線にはネズミがはびこり,兵士を嘔吐させたり目から出血させたりする病気が蔓延し,戦闘能力を麻痺させ,第一次世界大戦の塹壕戦で兵士を苦しめた陰惨な状況を再現している」と報じられている.

何千キロも離れた安全な場所から,6桁や7桁の給料をもらいながら,ウクライナの若者たちにロシアの戦争マシンの歯に向かって進軍するよう擁護し続ける大西洋両岸の特権階級や「ネオコン」階級には,そんなことはどうでもいいことなのだろうか.

もし彼らが,何十万人もの死者や負傷者,破壊されたインフラ,ウクライナから逃亡した600万人以上の人々,行方不明になったと思われる何十億ドルものアメリカの税金など,まったく気にしていないのだとしたら,第三次世界大戦を引き起こすことに関して,彼らはどのような考えを持っているのだろうか?・・・

第一次世界大戦の惨禍を再現した現在の「塹壕戦」の詳細を伝えるCNNの報道と同様に,この戦争を継続的に推進している人々は,少し調べて,そもそも第一次世界大戦の引き金となったものを思い出すべきかもしれない.一見何のつながりもなさそうな仕掛け線が,次の仕掛け線,次の仕掛け線へとつながり,何が起こったのか誰も知らないうちに,2000万人以上の人間が死んだ・・・

戦争が激化するなか,何十万人もの男性,女性,子どもたちが殺傷されたことを誰が認め,彼らの擁護を叫ぶだろうか.人間の完全な殺戮や,次の世界大戦を引き起こす可能性が,いつからわれわれにとって重要でなくなったのだろうか?

そのような戦争では,贅沢の泡の中で暮らす特権階級や利益を得ている人々でさえ,逃れることはできないだろう.

〜〜〜

自らが仕掛けた罠に落ちるのなら,政治家が自分たちだけで落ちてくれ.連帯に巻き込まれるのはまっぴらだ.


欧米の主要メディアがもはやメディアではなく世論を一定の方向に操作する単なるプロパガンダ機関であることは,コロナ・ワクチン騒動で多くの日本人が気づいている.医者を「かつては」尊敬された職業だった,と嘆いた著名なドイツの医学者もいる(その人はいま以前よりもっと尊敬されているが).権威で情報を押し付けて統制することに失敗したのだから,何をきいて信頼せよと言うのか? 実験対象になる家畜にも魂はあるのだ.


今回のロシア・ウクライナ紛争の報道を見ても,書物でしか知らなかった戦時中の「大本営発表」がどのようなものだったのかを,その本質が繰り返されるのをみた気がする.その意味では,勉強になった.

昭和の戦時中においては,新聞やラジオの発表に取って代わるものはなかった.しかし今は時代が変わった.英語が理解できて(機械翻訳でロシア語すら読める時代だ)SNSやそのほかの非主流メディアの報道にアクセスできる若い世代は,日本の主要新聞の恥知らずに呆れている.みんな知っているのだ.

情報の氾濫に手を焼いた既得権益の受益者は,イーロン・マスクのXに轡をかけ,disinformationだのmisinformationだのと言い始めた.言論規制されたツイッターの時代に戻して,彼らが情報の真実性を定義し,「嘘と真」をコントロールするのだという.しかし,裸の王様の行列は長引けば長引くほど,日の光に晒される.汚れた下着もチラチラするようになる.

ついにそれを人々がもう見たくないというとき,彼らはどこに隠れるつもりか?






nice!(0)  コメント(0) 

中東緊迫 [War]

2024年1月17日(水)晴れ.

Alastair Crooke: US Lured Into Battlescape in Gaza, Yemen and now Iraq








nice!(0)  コメント(0) 

開戦前夜 [War]

2024年1月4日(木)快晴.天気はいい・・・いいのはそれだけだが.

2024年になって,年明け早々から天災(能登半島地震),人災(羽田空港のJAL機衝突炎上)のニュースがつづく.重大なニュースでかつ不明な点もあり,余震も原因究明(JAL)も続いているが,これらについてここに記すつもりはない.

ただひとつ書き留めておきたいのは,JAL炎上事故の際の岸田首相の(ぶら下がり)会見についてである.テレビがないので,普段はほとんど会見動画など見ないのだが,今回は民放のネットニュースで短い動画をみることができた(ちなみに,首相が話すのを聞いたのは国会での答弁で数度あるのみである).

残念だったのは,またそれ故に不安になったのは,岸田首相は自分のことばを持っていないという点である.かれは他人の不幸の話をするように,あるいは国会答弁のように,余計なことを言わないことに注意を集中していた.


危機の際,国家は強力なリーダーを必要とする.そしていま,我が国は国家的な危機の前夜にあるとおもえる.だが,あの話では国民は動かない.激する必要はまるでないが,政治的な答弁である前に,言葉が明確なヴィジョンに根ざす人格的力を放っていなければ,政治的な力にすらならない.空虚,そのひとことである.

これと対照的だったのは,暗黙のうちに我々の安全保障上の脅威とみなされている「独裁者」プーチンの発言である.彼は昨年末に,ウクライナ紛争の負傷兵が収容・治療されているモスクワの病院を慰問した.その際の傷病兵との会話の一部:

(兵士):「西側諸国が我々の敵を援助していることについてどう思われますか?」
(プーチンの回答):「彼らは我々の敵を助けている,ということが要点なのではない.彼らが我々の敵なのだ.」


対露制裁に参加している(また近々ロシアの国家資産を没収するG7計画の共同謀議に加わっている)我が国は,その敵のひとつに「なった」のだ.そして,そのことによって,アメリカの外交・戦闘の破局的失敗に引きずり込まれ,相応の損害を被るだろう.どの程度のダメージを受けるか,いまのウクライナをみていれば寒気がする.

戦国の武将には,おそらく負けるとわかっている側について,実際に負ける道をえらんだ指導者たちがいた.家臣もそれについていった.彼らが死を覚悟しているサムライだったからだ.しかし,いまの日本人はサムライではない.もう十分に義理立てしてきたのに,さらに負ける側を取る義理はない.願っているのは,現在でさえ明確な西側の敗勢が全世界的な破局を誘導しないことだけだ.しかし,それすらもいまや危うくなりつつある.




War and Peaceは元旦にEpilogueの前まで進んだ.躊躇したが,昨晩とうとう最後までよんでしまった.残念というか,終わってしまったというため息か.うまい言葉がみつからない.


それぞれの巻は,ひと繋がりになったネックレスの真珠の珠のように,ひとつひとつが独立の輝きを放っている.つぎの1個はまえの1個の魅力を上書きするので,Epilogueのまえにあった読後感がEpilogueによって書き直される.そういう意味で,Epilogueの前までなにを思っていたかが薄れているのだが,思い出すことができる範囲でかいてみる.


忘れようもないのは,これでも足りないかというくらいに,物語の主要人物が死ぬことだ.Andreiはいうにおよばず,Karataev, Petya, Helen, ボルコンスキー家もロストフ家もそれぞれ家長が死ぬ.Bagration(ボロジノの戦い)やKutuzovの死は歴史的な事実だから変えることはできないが,架空の主要人物をこれほど殺せば普通は物語は成り立たない.


しかし,この物語は彼らの死によって成り立つ構造をしている.生き残ったPierreも仏軍の捕虜となって,死の寸前までいく.Karataevが処刑されたことを悟ったとき,強行軍で疲弊し朦朧としたPierreの意識のなかにあらわれる夏の水の幻想は,アウステルリッツの秋の高い空に拡がっていくAndreiの夢のような希求とともに,強烈な現実性と美をもっている:

"and he was ready then to understand that Karataev had been killed, but at the same moment a memory emerged in his soul, coming from God knows where, of an evening he had spent with a beautiful Polish woman, in the summer, on the balcony of his house in Kiev. And still not connecting the memories of that day and not drawing any conclusion about them, Pierre closed his eyes, and the picture of summer nature mixed with the memory of bathing, of the liquid, wavering ball, and he sank somewhere into the water, so that the water closed over his head."

そして,Natashaの変貌はあまりに劇的で,Pierreは彼女を見分けることができない:

"Pierre had not noticed Natasha because he had never expected to see her there, but he had not recognized her because the change that had taken place in her since he had last seen her was enormous...because on that face, in the eyes of which formerly there had always shone a secret smile of the joy of life, now, when he had come in and glanced at her for the first time, there had been not even the shadow of a smile; there had been only eyes--attentive, kind, and sadly questioning."


彼女は少なくとも2度死んだことになる.最初は,自らの軽薄を恥じて服毒自殺を図ったとき,その前後に.そして2度めはAndreiが死んだときに.それから,弟Petyaの死が彼女を死から救い出したという記述も印象的である.


こうしてみると,戦争と平和を構成する主要人物はすべて死んで結局帰らなかったか,内面的にほぼ死んで蘇ったかのいずれかであると言える.ともに生きているときに,また一方の死後に,両者の間で,また独り独りの内面で,展開される対話は物語の進行とともに深みを増していって,最初の20代の青春の物語は,遥かにときをまたいで時間を超える.

これらの架空の物語は,ロシアの国家的な崩壊の危機という明確な歴史のなかから生まれ,つねに歴史的な事件の展開との関係を見失わない.したがって,歴史的な日付がしっかりと書かれている.同時にまた,Andreiは2度めの負傷後何日生きたのかも書かれるのである.

さらにかけば限りがないが,これらは理屈に過ぎない.何よりもこれは実に面白く,何度読んでもその面白さが少しも減じない.そして,単に面白いだけでなく,我が国が新たな危機に直面しようとしている今,これは我々をこれまで以上に助け,前途に待ち受けている諸々を先取りして経験させるだろう.

次に読み直すときまで,まだ生きている必要がある.










nice!(0)  コメント(0) 

防衛装備移転三原則改定 [War]

2023年12月23日(土)曇り.相変わらず寒い.

「政府は22日,防衛装備品の輸出ルールを定めた防衛装備移転三原則と運用指針を改定した.直ちに新規定を適用し,米国企業のライセンスに基づき日本で生産する地対空誘導弾パトリオットの米国への提供を決定した.輸出ルールが大幅に緩和され,安全保障政策の大転換となる.2014年の防衛装備移転三原則制定以降,殺傷能力がある武器の輸出を決めたのは初めて.

 改定は防衛装備移転三原則を閣議,運用指針は国家安全保障会議(NSC)で決定し,国会での議論はなかった.武器輸出は国際紛争を助長する懸念が否めないが,国民への説明を欠いたまま輸出が進む恐れがある.」(Kyodo , 2023年12月22日,Web 版,18:27 配信)

これは極めて重大なニュースである.毎朝視聴している海外の地政学サイト(英語)でも,韓国からウクライナへ送られた155ミリ砲弾についての解説と並行して,今回の日本からのパトリオットの間接迂回輸出が言及されていた.つまり,即世界に知れ渡ったということである.

共同のニュースページ(https://news.yahoo.co.jp/articles/d62d77dab5d996181a01658ca3e3027d02dd8f09/images/000)には,「防衛装備品輸出ルールの主な変更点」が表にまとめられている.

それによると,「ライセンス生産品」については,「米に限らずライセンス元の国へ完成品も解禁.要請があれば第三国への輸送も可」と改定された.また「輸出可能な非戦闘目的5分野」に関して,従来は「救難,輸送,警戒,監視,掃海の目的に限る.殺傷能力のある武器は不可」とされいたが,今回の改定で「業務や自己防護のためなら,殺傷武器の搭載も可」と変更された.


これをきいて,喜んでいる人もいるようだし,複雑な気持ちになっている人,どう解釈すべきか判然としない人,また自分のように呆れている人もいるだろう.どこに呆れるのか?


「安全保障政策の大転換」であっても,国会での議論を経ず,閣議および国家安全保障会議のみで変更を決めた点である.改定後,「直ちに新規定を適用」したという部分を読んで笑った.実は直ちに送らねばならないものできたので,国会の議論を省略して急いで改定したということである.これほど重大な問題であっても,国会を飛ばしていいのだから,米国の要請は我が国民の主権の上にあるということは自明である.QED.



米国自身が自分で装備品を送れなくなっている状況については,いろいろ読んでいる.そこは米国自身の問題だから,自国の財政赤字を膨らませようが,ドルの信任を失墜させようが,勝手にやればよい.

だが,ウクライナにはパトリオット・システムも数台送っているはずだが,故障したのかな? まさか,露製のポンコツ短刀キンジャールごときに破壊されたはずはないだろうし,なんで焦っているのかな? 現在のホワイトハウスの外交政策は失敗に次ぐ失敗で,米国が中東で影響力を失ったことはいまや隠しようもないが,ウクライナ紛争も負けそうなのか? 


ゼレンスキーは,米国が見捨てるはずはない,といっている.ゼレンスキーにもそう言う権利はあるだろう.侵攻直後の2021年の3月末に,ほぼまとまりかけていた露との和平交渉を潰したのはだれか,いまでは西側でも報道されるようになったので,関心のある人は誰でも知っている.

ウクライナに戦争をやめてほしくないと思った人間は,英米に隠れている変態宇宙人レプティリアンとしか思えない連中である.他人の命をかけて露を叩き潰したいと思った彼らの責任だよ,確かに(少ない支出で露を弱らせるのは,米国国防予算のもっとも効率的な使い方だ,と米ニュース番組で公言した上院議員(Lindsey Gramham)もいるぐらいだから,隠れもせず堂々と表に出ているが).いったい何人のウクライナ兵が死んだと思っているんだ.プーチンでさえ,レプティリアンを信じた30年前の自分はナイーブだった,といっているじゃないか.

しかし,その米国も今回は相手が悪かった.アフガニスタンでも,イラクでもない.

1812年8月26日,ボロジノの戦闘の直後,露軍はナポレオンに対する勝利を確信するに至る.Kutuzovはナポレオン軍をfinish off するために,新たな戦闘の準備を命ずる.しかし,その日の夕刻,および翌日,次々に入ってくる報告は,露軍が前例のない規模の損失を被ったことをしらせる:

"reports came in one after another about unheard-of losses, about the loss of half the army, and a new battle turned out to be physically impossible." (p. 824)

兵力の半分を失った.負傷者は十分に顧みられず,死者の数もしれず,死んだ指揮官の補充もなされず,食べ物もなく休息もない.攻撃は不可能であり,撤退してついにモスクワを放棄する.

しかし,モスクワを明け渡し,半身を失っても露軍は戦闘をなげなかった.米軍はこの相手と渡り合おうとしているのである.LGBTQが軍の内部にまで根をはった今の米軍で勝てるのか?  I doubt it.


日本政府は自分たちの命をかけた抵抗しか国民を守るすべはないことを覚悟すべきである.首相が次々に暗殺され,組閣すら困難になる政治状況の中からしか祖国の防衛は生まれてこないだろう.自国が戦争に巻き込まれ,攻撃されるということが,いかに人間の理性を狂わせるか,わきまえていなければならない.このままでいくと,後ろから糸で操作され,ウクライナと同じ道を歩かされかねないと懸念する.


War and Peace, vol.4, part 1, VII (p.956) まできた.マリアの内面的なmoral beautyが,外側に顕われる様の記述は見事で,例えも的確,眼前に見えるようだ.そして彼女の内と外のその隠された繋がりが,ニコライに理解できないのはなぜなのかもよくわかる.

2つの家族には全く異なった血が流れていて,彼らは混じり合わない.ナターシャがマリアを嫌い,マリアが兄の婚約破棄を喜んだ理由もそこにある.実に家族というものは,それぞれ別の生物を育むのである.

歴史の激変のなかで交差する2つの家族のものがたり.だんだんとページが少なくなっていくのが唯一の欠点だが.










nice!(0)  コメント(0) 

In a pool of blood [War]

2023年12月14日(木) 雨.ここ数日,夜中でも気温があまり下がらず,3時前後に暑さで目覚める.それから朝まで寝つけず,昼間の頭痛と疲労,また気力の低下が著しい.薬を飲んでごまかす.もうお終い.

朝,各種経済データをみると,アレッ円高・ドル安に振れ,米国債(10年)の利回りが急落4%をきっている.そのうちまた150円超えに戻るだろうと思っているのでとくにどうということもないのだが,FXやっている人は寝られないかもしれない.

EUはどうやら凍結した露の国家資産を「盗んで」ウクライナに送る手続きを開始するようだ.総資産の利払い分(2兆円を超える)を本来の所有権者に支払わず,数年に分けてゼレンスキーに届ける.

アメリカのウクライナ支援も先が見えてきて,当初のシナリオが完全破綻したEUもパニックだ.それは理解するが,この際パーティ券の売り上げキックバックだろうがなんだろうが,いただけるものは頂戴するという露骨さに,アッパレというか,ちょっと感心したり.

このアイデアが頭の中に宿るだけでも大した不敵さだが,実際にやろうとしているのだ.見よ,2024年は恐怖の大王が空から降ってきても驚いてはいけない.自民党内部のゴマカシがアニメ的に見えるほど,怖いことが起きつつある.



『戦争と平和』は第3巻パート2(p.820)まで読了.もう武器を捨てたはずのボルコンスキー公爵がふたたび戦場に戻る気になったのはなぜか,という今回の読書前の最大の疑問が氷解した.

Smolensk陥落後,ナポレオンはモスクワに迫り,連隊長アンドレイ公爵も部下と共に退却する.途上,実家に立ち寄る場面がある.

今やまさにナポレオンはそこまで来た.しかし,たとえそのようなことが起きてBald Hillsが危うくなろうとも,自分は正規軍には復帰しない,とピエールにいったではないか.もう戦場には戻らないと.

正確にかけば,(Alexanderの傍で宮廷官吏を選択する道もあったがそれを捨てて)前線に復帰した方が先であるから,フランス軍が実家の近くに迫りつつあるかどうかに関わりなく,彼は再び剣をとったのだ.なぜか?

'He was repulsed by everything that bound him to the memory of the past'

つまり,彼が信頼した再生の希望が,崩れたからだ(ただしそれは20歳かそこらの世間知らずな娘次第の,もともと不確かな希望だったが).そして,内に渦巻くやり場のない怒りや,後悔や,プライドや,自身の潔癖さが,「過去の記憶」を踏みにじらせ,憎悪させた.ある意味,戦場へ戻る以外に生きていく方法はなかった.少なくとも彼はそのような精神構造をしていた.それが良く分かった.



モスクワ方面へ撤退する自軍が踏み入り,ガラス戸も割れた生家の現在の荒廃と,「もっとも小さいところに至るまで」思い出すことができる子供時代の我が家の記憶の対比は,他人事とは思えず,電車の中で目頭が熱くなって困った.これは近い将来,我々に臨むかもしれない未来であり得ると思えたためである.いまの世界情勢を思えば,祖国の荒廃がまた起きる不吉がそこに透けて見える.

今回は,自分の経験の拡がりが物語の細部に深いリアリティを与え,読み進めなくなるときが少なくなかった.マリアが父を亡くすときの記述は,愛情をもった人を喪った人にしかかけないだろう.寝床で読んでいて,涙がでてとまらなかった.



その後,物語はボロジノの戦場の殺戮を描いていく.なんと想像のなかで,兵士が死ぬ様が見える:


'the little officer said “Ah” and, curling up, sat on the ground like a bird shot down in flight・・・There were many dead whom he did not know. But some he recognized. The young little officer sat in the same curled-up way, by the edge of the rampart, in a pool of blood.'


この後,物語がどこに向かってすすむのかがわかっていると,気分が暗くなる.数日間本を閉じた.それから再び戻ってきて,第2部の終わりまで一気に読んだ.

なんと救いようのない物語だろう.そしてこれが作り物という気がいささかもしないのは,なんと悲惨なことだろう.




nice!(0)  コメント(0) 

破局 [War]

2023年10月8日(日)曇り.いやな天気.頭痛が続いて睡眠不足.あす(祭日)の仕事を考えると気分も一層くらい.

とうとう来たな.いまテヘランでは花火が打ち上がっている.核戦争に発展する道がみえる.これから先,食糧不足,エネルギー価格の高騰,ハイパーインフレ,Great Resetへと続く塗炭の苦しみが,我が国を待っているだろう.愚かにも備えなかったのだから,致し方ない.

ウクライナに輸送されるはずの西側の武器が,ブラックマーケット経由でハマスに流れ,今度はそれがイスラエルを攻撃する手段となっている,というレポートをSNSでみた.これを否定できない.なにやってんだかわからない世界に生きている.

遅まきながら食べる山菜・野草の勉強に精をだし,可能な限り自己防衛につとめるしかない.淡々と勉強を続けたり,音楽を聴いたりする日々を夢見てきたが,それは永久に来ないだろう.
nice!(0)  コメント(0) 

3つの1兆ドル [War]

2023年9月2日(土)曇り.台風接近の影響もあるのかもしれないが,秋っぽくなってきた.

昨晩は長い手紙(e-mailだが)を家族に宛てて書いた.来たるべき新パンデミックとロックダウンに備えるために,知っておかねばならないことを中心に説明した.書きながら,2020年秋から2021年にかけて,同じようなメールを夜中まで何度も書いたことをふたたび思い出した.1通ごとにA4で数枚,60通以上になることは確かだが,正確には何通になるか覚えていない.

当時,米大統領選以来,それまでの世界観のコペルニクス的転回を経験しつつあったこともあって,英Channel 4でGaviのトップの一人が,女性司会者をまえにパンデミック到来を「これは大変な事態なのだ」と机を叩くように警告したときの表情の深刻さは,夜中の眠い目を見開かせ,そのままキーボードに向かわせるに十分だった.

あれから3年が経って,うまく騙されたな,という自己嘲笑とおかげさまでという感謝が入り混じって残っている.おかげさまで,と思うのは,袖の下に何があるかをみせてもらったという思いからである.また,来たるべき2回めに備える貴重な経験ともなった.ただ,次はもっと厳しくなるだろうと予想している.たとえパンデミックが再来しなくとも,まず経済的な面で追い込まれるだろうからだ.



数日前の報道によると,我が国の来年度の概算要求が3年連続で110兆円をこえ,過去最大になる見通しだという.この数字を見て,これまた最近よんだ100兆円超え支出に関する記事3つが連想された.

第1は,米国の軍事支出である.$877billion(中国・ロシア・インドなど米国以外の軍事支出上位10カ国の合計=$849billionより多い)というから123兆円を超える(Source: Stockholm International Peace Research Institute Military Expenditure Database April 2023).日本の概算要求額なんか目じゃないよ,というわけである.しかし当然心配になるのは,このカネをどうやって工面しているのか,ということ.

正確には当事者にきいてもらうしかないが,連想して思い浮かぶのは米国の負債である.現時点で,合衆国のNatinal Debtはおよそ32兆8,281億ドルである.GDP比でみると,121.8%程度に過ぎないとも言えるが,巨額であることは間違いないし,52.5%(1960年)ー34.7%(1980)ー56.5%(2000)ー121.8%(2023)と近年急増しているのはやはり気になる.

第2の100兆円超えは,その米負債の利払いの金額である.これが,年間で1兆ドルに近づきつつあると言う.概算要求総額が利払いで消える.これはちょっとまて,といいたくなる.「この借金を返済し続けることになる将来の世代は,前の世代がどうして自分たちにその費用を負担させようと思ったのか不思議に思うだろう」とあるアナリストは書いている(Sean Ring「幻想から現実への目覚め」,2023年8月31日).

第3の100兆円超えは,もっとも不気味なものと言えるかもしれない.アメリカの消費者のクレジットカードの残高(2023年第2四半期)は450億ドル以上増加し,初めて1兆ドルに達した.これは消費者がすでに使ってしまったのだが,返済できずに溜まっている金額のことである.あちこち借金転がしているのかもしれないが,支払いから逃れることはできないので,債務不履行が増える.

SMBC日興証券の米国上級エコノミスト、Troy Ludtka氏はこう書いている:

“This is an issue because the sustainability of consumers' pandemic debt-binge was partially predicated upon their incomes steadily rising,” Troy Ludtka, senior U.S. economist at SMBC Nikko, said in a client note. “Instead, the opposite occurred, and now the rate at which borrowers are running late on their debt payments is back to pre-Covid levels. This could be the newest challenge facing embattled commercial banks.”
(Jeff Cox 'Credit card balances jumped in the second quarter and are above $1 trillion for the first time')


これらはアメリカだけの話なのか? だとしても,へその緒以上の絆で連結された世界経済が米国経済の落ち込みの影響を受けないわけはなく,ここから派生した影響がどこかで我々を直撃してもおかしくない.


ウクライナ紛争については相変わらず嘘情報が出回っている.もう少し注意深く報道すればよいのだが,ロシア軍はそのうち「砲弾切れ」の競馬予想報道レベルからあまり変化はないようにみえる.どうでもいいけど・・・信頼していないので,自分で調べて納得している.1回騙された恨みは深いのである.


戦場の現実とは何だろうか? 仏軍の砲弾の飛び交う中,逃げ遅れたTushinの砲兵中隊の撤退をひとり果敢に手助けしたボルコンスキー公爵が,戦場のvalorを振り返るところがある.彼はアウステルリッツの戦場に,自らにとってナポレオンのトゥーロンに匹敵する戦闘を見いだしたいと願っていた.しかし彼が見出した戦闘の現実は願望とはまったく違っていた:

'Price Andrei looked at Tushin and, saying nothing, walked away. Prince Andrei felt sad and down hearted. All this was so strange, so unlike what he had hoped for.'












nice!(0)  コメント(0) 

狂気 [War]

2023年5月26日(金) 晴れ.

夕方,死ぬ1年前に撮った動画とそのとき書いたメモを読んで,時間が飛び去ってしまったという想いにとらわれて,しばし記憶の中から抜け出せず.そのときのヒトとイヌのやり取りが,今や夢の世界の出来事になろうとしている.私はかつてイヌと話したことがあるのです.



ウクライナ紛争の今をロシアから伝えていた英国人(ロシア人の奥さんと幼児1名の父)のユーチューバーのiEarlGrey(チャンネル名)が,Bakhmutの近く(?)で友人の女性ともども行方不明になって戻らないことを今日知った.

民間人とはいえ,RTをはじめ種々のニュースメディアでインタビューを受けた彼はよく知られており,ウクライナの某グループのヒットリストにも入っていた.2名の身の安全が非常に懸念される.無事であればいいのだが.(今日のTelegramへの投稿によるとふたりとも無事とのこと)


コロナ危機からウクライナ紛争と世界が異常事態の只中にいることに,改めて覚醒める:https://youtu.be/DokWHJ0KWtc

これがいつまでも遠方の炎であると思っているなら,我々も不意をつかれることになるだろう.戦場で砲撃を受けて軍服を血にそめてもがいているウクライナ兵,ロシア兵双方の姿を,上空からドローンが映し出す. madnessという以外の何だ.




nice!(0)  コメント(0)