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Follow the Money [来るべき世界]


2024年5月16日(木)快晴.昨日は曇って薄くみえた背振の連なりが,今日はくっきりと稜線を描いている.近くのお寺の緑も繁って寺門を隠し,重なり合う枝葉は光を反射して眩しい.もうすぐ夏だ.

どんな夏になるかはわからないが,社会・経済的にも,個人的にも,段々と近づきつつある破局の影が見え始めているようにおもえる.ここ数日久々に厳しい頭痛が戻ってきて,昨日は一日なにもできなかった.体力が落ちて,クスリを飲んで寝ていても疲労がとれない.


寝床でニュースを聴いていると,毎日より重大に思えるニュースがまえの記憶を上書きするので,一昨日なにに驚いたかにわかには思い出せない.くわえて,報道の仕方(スピン)が,そのニュースの背景となる社会状況についての洞察を,著しく異ならせる.認識の振幅が僅かならば当然のことだが,ある場合は正反対にまでふれるほどズレる.

たとえば,新プーチン政権で,露軍のトップであるショイグウ国防大臣が「左遷」されたという西側の一部報道は,べつの複数のロシア通の解説では「昇進」となる.ついでにかけば,どうやら,後任のエコノミストAndrey Removich Belousovは前任者以上の適任というしかないようだ.ドローン部品の露国内調達の現状を,数字で淡々とプーチンに説明している様子をみても,また,報告にパワーポイントのスライドよりも表計算シート1枚を要求するという思考の仕方も,相当のやり手であることを伺わせる.好きなタイプw


今日最初にきいたのは,スロバキアのフィツォ首相の暗殺(未遂)事件だった.Redactedはロイターの報道とは全く異なっている:




もちろん,両方を比較することによって,両者を隔てている深淵(ブラックホール)を凝視することがより重大だ.そこを覗き込んで,公式報道に反して「余計なこと」を言ったり,書いたりする人々は,近々同じような「制裁」を受けるだろう.コロナ騒動を経ても,その到来がみえない人々がまだいることに呆れる.

しかし,暗殺事件よりも,もっと驚くのはその次である:




NGOsが米連邦政府を運営しているのであり,その逆ではない,という一言は強烈である.とはいえ,ワクチンの世界的な接種を計画し,支配したのはだれなのか,ということを考えてみれば,これは自明であるとも言える.この点についての周到な計画はすでに広く知られるようになった.

我が国にも,政府を「走らせている」連中の手先となって動く便利な人々がいる.彼らを見分ける方法は単純である.ダボス詣での公人で,マスコミが決して叩くことのない人々の部分集合に,彼らは隠されている.いや,もうすでに見えているというべきかしれないが.

ここに書いたような「覗き込み」が,とんでもない幻覚ならばどんなにかいいことだろう.しかし,ピラミッドの頂点に位置する人々の人間性に関する長年の疑問が氷解したいまとなっては,計画の動機の部分まで透けたのである.頭が痛くなれば,死にたくなるわけだ.



昨晩,寝る前に,クラリネット五重奏曲(K581)を久々に聴いた.とくに冒頭が昔から好きで何度聴いてもそれはかわらない.なにか悲惨のものを覆っている音楽しか,あのような始まり方はしない.





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車椅子とリード [イヌ・散歩]

“The international system in which we lived after the Cold War has ceased to exist, America has lost its hegemonic status, and the post-1945 world order is losing ground.”(Josep Borrell)




2024年5月8日(水)晴れ.連休後の仕事はとりわけきつい.職場から戻るとすぐ寝てしまうので,家族以外にはいろいろ書いている時間がない.手紙と日記が同時に回ればいいのだが,それは体力的に無理だ.


自転車で散歩にいっている途中で,車椅子を押している青年と出会うことが,これまで数度あった.彼はまだ30代と思われるが,自分で車椅子を押しながら,椅子の左側にダックスフンドのリードを引いている.犬を散歩に連れ出している途中なのだ.

彼はまだ若く力があるので,車椅子はぐんぐん進む.スピードは短足のダックスに負けない.犬にとってはいい散歩になっているだろう.あるときは,幼稚園帰りの彼の娘が途中から散歩に加わった.恥ずかしそうにしながらも,散歩の手助けをしていた.家庭の中が見えたようにおもった.

どうして車椅子生活になってしまったのかわからない(推測はできる)が,少しもめげた様子が見えず清々しくさえある.出会うたびに,その様子にいろいろと考えさせられる.



'Therefore the law is powerless, And justice never goes forth. For the wicked surround the righteous; Therefore perverse judgment proceeds. ' (Habakkuk 1:4, New KJV)




2024年5月6日,フランスとイギリスの駐露大使が,露外務省に呼び出されて,何事かを言い渡された:

“The response to Kiev's attacks on the Russian Federation using British weapons could be attacks on military targets in Britain and outside Ukraine,” the Russian Foreign Ministry said.

The Foreign Office called on Britain to “think about the catastrophic consequences of London's hostile steps and immediately refute Cameron's statements.”


プーチンは戦術核の演習を命じて,'catastrophic consequences'が何を意味するのかを,行動で示唆した.その後,英国主要メディア(インディペンデント紙およびガーディアンをのぞく)はこの大ニュースをほぼ無視したと現地の地政学アナリストが報告している:

'The announcement came days after Macron said he would “not rule out” the possibility of sending troops to Ukraine and Cameron said it was up to Kyiv how it used British weapons, including against targets inside of Russia.

The UK ambassador, Nigel Casey, and his French counterpart in Moscow were summoned by the Kremlin on Monday.

The Russian foreign ministry issued a formal protest to Casey over Cameron's recent statements that Ukraine had the right to use British weapons to strike inside Russia.' (Guardian, May 6 2024)

一方,この後,マクロンはどう反応したか?

'Macron stated this at a briefing with Chinese President Xi Jinping in Paris.

“We are not at war with Russia or the Russian people, and we have no desire for regime change in Moscow,” Macron said.'


これをきけば,笑うしかないが・・・笑った.実際は深刻で,笑い事ではない展開なのだが,時には笑いも必要なので,いつもけなしているミニ・ナポレオンにはちょっぴり感謝したい.

Borrellが言っているように,アメリカの時代は終わったのだ.親分が危なくなっているが,犬の方は大丈夫か? 主人が車椅子でもしっかりついく犬もいるのだが,それは彼が信頼に値し,つねにケアするからだ.そのリードは犬を助けるためのものであり,犬を主人に繋ぎ止めておくためのものではない.




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夢の続き [来るべき世界]

2024年5月3日(金)晴れ.ついにゴールデン・ウィークに突入.来週の月曜日が休みなのが何より嬉しい.

欧州におけるウクライナ「戦争」は,前線におけるウクライナ軍の劣勢が破局的なレベルに達するにつれて,NATO対ロシアの目に見える対決に向かって進行しつつある.つまり,欧州における局地的な核戦争の危険が現実的に高まりつつあるようにみえる.

一方,米国では,中東と国内の混乱がとうとう法律にまで反映しはじめた.5月1日に,米国下院は反ユダヤ主義啓発法(Antisemitism Awareness Act)を可決した(超党派の支持により320対91で可決).「この法案が上院で可決され署名されれば、反ユダヤ主義の法的定義が拡大され、"ユダヤ人集団として構想されたイスラエル国家を標的にすること "」が反ユダヤ主義に含まれることになる(AP).



なんといっても唖然とするのは,これでいわゆる「陰謀論」の主要部分が反ユダヤ主義としてくくられる可能性が出てきたということである.なぜなら,その法律の一部に以下の内容が含まれている:

'Making mendacious, dehumanizing, demonizing, or stereotypical allegations about Jews as such or the power of Jews as collective -- such as, especially but not exclusively, the myth about a world Jewish conspiracy or of Jews controlling the media, economy, government or other social institution.'

しかし,この文章の後半は単なる事実を述べているのであり,陰謀論などではない.ようするに,否定による事実の確認に納得というしかない.さらには,古典的な反ユダヤ主義が「イエスを殺したのは誰か」という事実認識にさえ関わるのだから驚く:

'classic antisemitism (e.g., claims of Jews killing Jesus ...'

Gazaで起きていることと同様に,法案の内容が常軌を逸している.LGBT法の輸出をすんなりと受け入れた前例がある我が国でも,近々同じような法律が出来る可能性がでてきたと予想すべきだろう.近々,「陰謀論」者は投獄される時代になるだろう.真実を語る者たちが,殺される時代がそこまできている.



一方,バイデン大統領の「なぜ日本は問題を抱えているのか.それは彼らが外国人嫌いで移民を望んでいないからだ」との発言は我が国の国内で物議をかもしている.しかしこの発言に腹をたてるなど論外だろう.人口減少は,将来の希望の光であると反論して没落国家に肩入れしてくれる有力者もいる:



岸田総理が,2024年3月21日に「首相官邸で米資産運用大手ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)と面会した」(Nikkei)ときに何を言われたか,これでわかるだろうw

諫言は苦いはずだし,巧言令色鮮矣仁ともいう.ただ商売の機会に目ざといのは立派ですw


スカラ座でのCavalleria Rusticanaライブ配信が,カネだけだして空振りだったので,ウィーン国立歌劇場での公演(2019年)を再び聴いた.共演者とのケミストリーはいまひとつだが,全霊を込めた熱唱というしかなく,'my very very favourite Santuzza'という本人の言葉を裏付けている.2年前の大阪公演が蘇り,来る6月の兵庫公演を見送ったのを後悔し始めている.

こんな世相であっても,休日の寝床でよこになってオペラアリア集を聴いていると,頭の中が別世界に溶け込んでいく.いつまでもこれが続くとよいのだが,夢の空中浮遊はすぐにおわって,アンコールは聞こえてこない.






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