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理解できないビョウキ [雑感]

2024年4月25日(木)久々の快晴だった.

RFK, jrの新著と例のエゼキエルの時代からのabductionとUFO現象についての本Wonders in the Skyを同時進行でよむ.'And when he had spoken these things, while they beheld, he was taken up; and a cloud received him out of their sight.'(Acts1:9,KJV)まさかこれをアブダクションという人はいまい.それなら何が違うのか? 


Xには現代社会の混沌が反射していて,読んでいるとめまいがする.特に今日気になったのは次:



なにが起ころうとしているかも薄々わかる? 

今日はいつもより気合を入れて,ウクライナ戦線の状況を確認した.やはり同じだった.NATO・欧州首脳陣は気が狂いつつある.背後で彼らを操縦している連中が意図していることとはいえ,control freakのすることは,なにが楽しいのか理解できない.貧乏人に対する詐欺・謀略・侮蔑・嘘のイジメ.正真正銘のビョウキです.


ガザにおけるイスラエルの報復攻撃をずっとみていて,この一節を思い出さずにはおれなかった:

'And the LORD said unto Moses, I have seen this people, and, behold, it is a stiffnecked people:Now therefore let me alone, that my wrath may wax hot against them, and that I may consume them: and I will make of thee a great nation.' (Exodus 32:9~10; KJV)



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段々と追い詰められる [雑感]

2024年3月13日(水)晴れ.

帰省後,体調が優れない状態が継続しているので,Skinwalker Ranchのレポートをまとめるつもりが,なにもせずに滞っている.Jacques Vallee の本'Wonders in the Sky: Unexplained Aerial Objects from Antiquity to Modern Times 'も楽しみだ.調べるにつれて,一見別々に見えていた事柄のつながりが見えつつある.この件に関しては,少しずつ,考え方が以前とは違ってきつつある.


我が国はウクライナ支援をやめないつもりのようだ.自国民への年金支払いは,大丈夫なのか? 自国民の年金が危うくなったからと言って責任を問われない(責任転嫁ができる)人々に期待しても無駄だと,もっと早く悟るべきだった.要するに,ウクライナ支援の融資が焦げついたところで,官僚にとっても,政治家にとっても,自分の財布は傷まない他人のカネなのだ.



最近,アメリカ発のニュースを聞くたびに,アメリカ国民に同情する気持ちが深くなる.残念ながら,もうアメリカはダメだろうという気がする.今回の大統領選挙もまともに行われるのか疑問だし,個人的には,トランプも暗殺される可能性があると思っている.







CIAは第3次世界大戦へ誘導したいらしい.ここ数日,ロシア領内(Belgorod)への攻撃が頻発している(いずれも撃退)が,西側のクリミアへの大規模攻勢とロシア側の損害次第では,最終シナリオが発動するかもしれない(プーチンの辞書に虚仮威しという言葉はない.やると言ったらやる).これはずっと以前から明らかなことだが,その方向へ進んでいく可能性もある.ウクライナ支援の継続はそのリスクを大きくするだけだ.






もう,自分で自分の年金や食糧を生み出すためには,どうすればいいのかを考えなければならない.思いはいつもそこに収束する.ブラックホールだ.





実際的であること,これが重要だ.







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帰郷 [雑感]

2024年4月8日(金)晴れ.

鹿児島の実家への2泊3日旅行から帰ってきた.日本の限界集落の一つにもどって,いま滅びつつある日本の景色をあらためて認識した.その立場に身を置かなければ,はやり我が事として理解することはできない.





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唯一つの現実 [雑感]

2024年3月5日(火)曇天.朝からまっく暗.応じて気分も暗くなる.

昨晩寝る直前にメールを開いたら,「訃報」が1通届いているのに気づいた.それは,引退競走馬のファンクラブからのお知らせで,競走馬引退後に馬術競技に転じていたクリアザトラック号が粉砕骨折後の予後不良で死亡したという内容であった:

「粉砕骨折したつなぎの部分をボルトで固定してその上の管骨にピンをさして体重を支えるという大手術でしたが,その管骨が骨折してしまい,もう手の打ちようがなく予後不良の診断となりました」

「先日緊急手術を行い,何とか術後の様々な難関を乗り越えて欲しいと願っていましたが,獣医師から予後不良との診断を受け,本日3月4日安楽死の処置をおこない穏やかに永眠しました.享年10歳でした.」

死んでいく馬が目に見えるようで,死をめぐる様々な思いが駆け巡って,寝られなくなった.


解剖学者の養老孟司氏は,子供の頃の記憶の始まりとして,父親の死の直前にみた文鳥について書いている:

「もう一つの光景は,とても天気がいい日で,日の当たる窓際のベッドから半分起き上がった父が,飼っていた文鳥を逃そうとしている姿です.じっと見ていると,「放してやるんだ」と言う.それが父の言葉では最後の記憶です.なぜ,文鳥を放すのか,4歳の私には不思議でならない.ガラガラとは逆で,納得できなかったから記憶にあるんでしょうね.

いつだったか,そのときのことを母親に確認すると,「あれは,おまえのお父さんの死んだ日の朝だった」そうです.母は「お父さんは自分の死期を悟ったのかもしれないね」と語っていました.」


同時に,読み終わったばかりの本の内容の一部が連想された:

Colm A. Kelleher & George Knapp (2005): Hunt for the Skinwalker: Science Confronts the Unexplained at a Remote Ranch in Utah, ‎ Pocket Books.

これは,発光体,UFO ,cattle mutilation, パラノーマル現象などの科学的解明を目指した米国の科学者グループの調査をまとめた報告書である(心臓の弱い人には絶対に勧められない衝撃的な本であるが,最近のコロナ騒動における米軍の役割が気になっていたこと,および北米の都市部における宇宙人騒動や南米アマゾンの"face peeler"の報道などに鑑みて,秘密にされている軍事研究と超常現象の関連に注目していろいろ調べている).

その本の最後のエピローグのところに,有り得べき「無限の現実」の可能性についてこうかかれていた:

科学ライターのMarcus Chownによると「つまり,物理学者たちは,終わりのない本のページのように,無限の現実が積み重なっているという考えを受け入れつつあるのです.つまり,無限の並行現実の中で無限の異なる人生を生きている,無限のあなたのバージョンが存在するのです」.

同じように,これらの並行世界では,歴史の別バージョンが繰り広げられている. どこかでヒトラーが地球を征服し,ホロコーストの物語を葬り去る世界・・・

もし別の学校に進学していたら,別の仕事に就いていたら,別の人と結婚していたら,自分の人生はどうなっていただろう,と考えたことはないだろうか. 多元宇宙では,そうした他のすべてのことが起きていたり,また起こりつつある.そして,そうした個々の選択肢のそれぞれには,何百万という独自のパラレル・リアリティがあり,原子や量子1個分というほぼ測定不能なファクター分だけ,他のものとは異なっている. どこかで,あなたの別ヴァージョンがまったく異なる現実に巻き込まれているのだ・・・」


たまたま別のどこかの学校に入って,どこかの会社に就職して,なにかべつの仕事をしている自分の別ヴァージョンが,マルチユニバースのどこかにありえても,まぁ構わない,そっちの自分にもよろしく言ってくれ,というだけだ.

気になるのはその世界における自分の愛情の対象が,虫であれ,馬であれ,イヌであれ,ずっと継続して存在し続けるのか,ということだけである.つまり,「異なる現実」に意味があるのは,そこに死のない世界が拡がっているときだけだ.そうでないなら,「無限のリアリティ」も大差ないでぇ.


明日から2泊3日で鹿児島の実家にもどる予定.父が死んでから6年が経過して,田舎の無人の家も荒れ放題になっているだろうし,墓にもいちども行ったことがない.あり得たはずの別ヴァージョンの世界の夢想は,実際におきた現実の回想によって2本線で打ち消されるだろうと思われる.





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・・・溜め息 [雑感]

「あァあ、俺はこのさきどないしたら宜(ヨ)かろ、とほうっと吐息せぬ日とてはござりませぬ」(宇野千代・おはん)


2024年2月16日(金)曇り.今日も冴えない天気.さえない気持ち.いつまで仕事を続けるのだろうかと考えて,暗然とする.生活を維持するためには働かねばならない.後期高齢者になっても,頑張って働いている人々には頭が下がるが,いまや日本に老後はあるのか?


2月19日に都内で「日ウクライナ経済復興推進会議」が開かれる予定である.産経新聞の報道によると

「両国政府関係者や日本企業約80社,ウクライナ企業約50社の関係者ら計約300人が参加し,地雷対策やがれき処理,農業,デジタルなどの分野で協力文書を交わす見通し.政府はロシアによる侵略から2年になるのを前に,官民一体でウクライナへの支援を打ち出し,力による一方的な現状変更を認めないとの姿勢を改めて強く打ち出す考えだ」

となっている.


「力による一方的な現状変更を認めない」というのは当たり前のことだが,その呪文も敗戦までが賞味期限である.敗けてしまえば裏で何があったのかが白日の下に晒される.だからなんとしても「敗けさせるわけにはいかない」.これを無理筋という.


なぜなら,155ミリ砲弾の年間生産量の現実は,いかなる呪文も打ち破るからである.欧米戦争指導層の低レベルは,お笑いでしかない.ドイツはどうするつもりなのか,本気で心配する(マクロンやトルドーははもともと嫌いなので,どうでもいいw).


米国の現政権および民主党(エセ共和党)にとって,ウクライナ支援は自国の南部国境を防衛すること以上に重要となっている.その尋常ではない入れ込みは,vassal stateたる我が国にも影を落として,入れ込みの日米同期状態(G7同期?)というべきだろう.

今やアメリカ国境防衛のやる気なさが,米国内にいかなる無秩序と混乱をもたらしつつあるか,あるいは欧州全域に広がりつつある農家のトラクター・デモがどうなっているは,みんな知っているのだ.知らないのは日本の新聞社だけか,もしかして? 

知らなかったら,'The Attack'をよんでみるといい.10月7日の(ハマスによるイスラエル)攻撃は,今度はアメリカ国内で起き得るとしたフィクションが売れている.あるいは,例のタッカー・カールソンのモスクワのスーパーからのXへの投稿 をみていないのか.

タッカー・カールソンは,最近モスクワの食料品店を訪れた際,米国の政治指導者たちに対してかつて「面白がっていたのが,いまや怒って当然」の気持ちへ変わった.なぜそうなったのか?

「彼のクルーは,カートに一杯の食料品がアメリカドルで約400ドル相当すると推測していたが,それは100ドル程度だった」からだ.つまり,「悪の中心地 」であるロシアの食料品店に来て,物価や彼らの生活ぶりを見て,卵,パン,ワイン,その他の主食を買い求めて母国と比較したら,国内の指導者たちに対する気持ちが先鋭化させられる,と言ったのだ .(2024年2月16日,Josh Dickey)

radicalize=cause (someone) to become an advocate of radical political or social reform (OED)

つまり,政治家にとって大切なのは,国民の日常生活の保守であり,政治の保守なのではない.米国ワンワン保守で国民生活が守れないならば,それが最重要な国民の大半には,右も左も関係ない.


では,我が国の復興支援はどうなっているのか? ウクライナの農業や生活復興支援の前になすべき日本人の農業支援や(注射後の)生活再建はどうなっているのか?

その点を考えるうえで参考になるのは,農林水産省が食料・農業・農村基本法改正案と併せて今国会に提出する食料供給困難事態対策法案(仮称)である.それによると,コメ,小麦,大豆などが不足する食料危機時に政府が供給目標を設定し,農家に増産計画の届け出を指示できるとし,従わない場合は20万円以下の罰金を科すという(共同,2月8日配信).

繰り返すと,コメ,小麦,大豆のほかに「国民が日常的に消費するもの」や「国民の食生活に重要なもの」を政令で「特定食料」に指定し,それらについて政府が「農家に増産計画の届け出を指示することができる」・・・どころか,「従わない場合は20万円以下」の罰金である.

ばっきん,Bakkin, Fine,ペナルティである.正気か? 強制で食糧不足が解消できるなら,そもそも食料不足の心配はない.複雑系サプライチェーンの混乱が,強制で正せるなら,品不足の心配はない.

しばらく前,ある著名なアメリカのエコノミストが,その時事解説の中で,ホワイトハウスの前にギロチンが建てられる事態に言及していて,びっくりしたことがある.しかしいまや,それを驚く気持ちはなくなった.

大半の国民がよく知らない他国の復興を計画する一方で,自国内を破産させるなら,どの国でも同じ事態が起き得る.こう考えるのはラディカルなことなのか?


そうではないだろうが・・・きっと世の中には立派な人間が予想以上に多く生きているのだろう.

'For we brought nothing into this world, and it is certain we can carry nothing out. And having food and raiment let us be therewith content.'









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いまさらヴァージョンアップかよ [雑感]

2024年1月20日(土)曇り時々雨.暗い土曜日.外に出ようとしたら,雨だった.月曜でないだけましか.

いま読んでいるアメリカの小説では,自然描写がほとんど出てこない.そんな事どうでもいいみたいに.といっても,徹底的に内向きのドストエフスキー的であるわけでもない.何が起きているのかはわかるのだが,その周囲がまるで見えない.

一方,現在の生活様式に組み込まれたブランドの名前など,そんな固有名詞はいっぱい出てくるので,辟易とする.この小説は20年後の読者にわかるのか? 

'Reading it again and again is to realize the immeasurable gulf that is fixed between a merely good book and a great one.' (J. Donald Adams on 'War and Peace')


〜〜〜
● Ben Hodges (former commander of the U.S. Army in Europe)
@general_ben
Russia is a failing state. Economy and defense industry in tatters, severely damaged military, decaying infrastructure, terrible demographics. Kremlin scared of its own population, locking up all opposition. We should help Ukraine push the Kremlin into the abyss.
(Jan 17, 2024)

● Scott Ritter
@RealScottRitter
You might want to try visiting Russia before opining on things you clearly know nothing about.

The catch phrase gaining popularity in Russia is “Thank you, Joe Biden!”

Thanks to Joe, the Russian economy is stronger than ever, the Russian nation more united, and the Russian military the strongest and most combat tested in the world.
(Jan 18, 2024)
〜〜〜


米軍は大丈夫かな? Ben Hodges 氏は,まさか本気で言っているわけではないのだろうが・・・遠慮なく書くと,100戦100敗の軍の指揮官の特徴の典型がここにみえる.

最近のLloyd Austin氏 (United States secretary of defense)の所在不明の一件をみても(退院したということだが,元気なのか?),なにかの政治的及び軍事的な機能不全が起きているのではないかという気すらする.アフガン撤収の際の混乱が思い起こされる.

日本のロシア専門家と言われる人々や自衛隊の元幹部であった一部の人々が書いた今回のウクライナ紛争の見積もりは,ほとんど間違っていた.驚くのは,戦場と経済の現実によって自らの評価が否定されたにもかかわらず,そのまま似たようなことを書き続けた人たちがいた点である.彼らの視野は狭く,「敵」を総体として知らなかった.

肩書に対応する中身をもたない人間がヒエラルキーの階段をのぼることがよくあることを,庶民は知っている.それは医者でも同じだ.今回のコロナ騒動でも大きな犠牲をはらって,それを再確認した.残念なことに,国家の不沈や自らの生死がかかった決定的なときに,上に立つ者たちに期待できない.いまの日本もまさにこの状態である.

我々ひとりひとりには,より強力なバージョンアップが求められている.若者は言うまでもなく,老いつつある老朽戦艦を改修しても,高々しれているというわけにはいかなくなった.使命の自覚がもとめられる.




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カネの切れ目 [雑感]


2023年1月11日(木)快晴.ブラインドを開けると,暖かい日差しが差し込んでくる.イヌが生きていたときは3次元の世界を生きていたが,いまは2次元のモノクロ領域に封殺され,色もなく,天井もない.ただブラインドにキラキラ反射する陽光をあびると,外にはまだ希望があるらしいことがわかる(あるのか?).

能登地震に触発されて,関東大震災の際の東京の様子を記した芥川龍之介の覚書をよむ.ついでに遺書まで読んでしまう(岩波版全集12巻,p.425).読んで,レポレオン敗走後,モスクワに呼び戻されたときのNikolaiのことを思い出した.

終戦後,Nikolaiは軍とともにパリにいたが,実父の死亡の一報で実家に戻ることになる.父が存命中に実家の資産価値の2倍以上に膨れ上がった借金をどうするか,その後始末に直面する.相続放棄を勧められるが,断る.彼にとって,それは「父の思い出に対する非難」を意味したからだ.

相続人として,父の負債を完済するにはどうすればいいのか,彼の思いはその一点に集中する.命を懸けた戦役のあと,われ先に借金を返済してほしい債権者の列を前にして,彼には息をつく暇もない.しかし,競売にかけられた家財も借金の半分にしかならない.ピエールに借金するが,それでも足りない.

とうとう,愛着のある軍服を脱いで,モスクワで官職につき,母とソニャとともに小さなアパートに移り住む.しかし,彼の財政状況は悪化の一途をたどる.マリアに対する感情もささくれだって冷たくなり,彼女はショックを受ける.

この借金の返済の部分はEpilogueのなかでもとくに印象深い箇所(こうした詳細を冷たく書き連ねるところが『戦争と平和』の作者の魅力である)で,どうしてだか芥川龍之介の遺書をよんだときに,ここが連想された.彼が当時抱えていた問題がなんだったのか知る由もないが,原民喜が父の遺産の株券をすべて売却してしまってから,自殺をしたことなども思い出された.

「僕もあらゆる青年のやうにいろいろの夢をみたことがあった.けれども今になって見ると,畢竟気違ひの子だつたのであらう」

この一文にすべての思いが込められている気がする.


一昨日のRedactedはとくに驚いた.電車の時間が迫っているのに,ギリギリまで耳を離せなかった.腐ったジャーナリストがおおいなか,我那覇 真子さん突撃インタビューが気持ちよかった:



また,間近にせまった今年のダボス会議に招待されてこれに応じる政治家,および,報道機関の名前をぜひ公開してほしい.WEFのオウムになった政治家やメディアを信頼するつもりはゼロなので.しかし・・・もしかして,我が国の主流メディア全部だったりして?


音楽をきいて,唖然とするニュースでゴミと廃棄物の溜まってしまった頭の掃除: Festspielhaus Baden-Baden, カルメン



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2023年の記憶(3) [雑感]

2023年12月31日(日)曇り.

夕方,近くの公園にでかけた.昨日は天気が良かったので広場で子どもたちの凧揚げをみたが,今日は雲が低く空を覆って,まだ5時前なのに暗い.凧どころか,そもそも人がいない.軍手をした掌もつめたく,自転車をこぎならが,これから先を思って気分が沈む.

自分の2023年をひとことで総括すれば,「ナイーブで甘すぎた」というのが結論だ.ガザを見れば,世界がいかに麻痺しているかに解説はいらないだろう.狂気が平然とした日常の背景に溶け込んでしまって,破綻を止めることができない.

しかし来るべきものは来るだろうし,復讐はなされなければならない.







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2023年の記憶(2) [雑感]

2023年12月29日(金)晴れ.

Bloomberg (2023年12月28日):
「ロシアの凍結資産3000億ドル(約42兆3600億円)相当を接収する方策について,主要7カ国(G7)の作業グループで検討するよう米政府が提案したと英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた.ロシアによるウクライナへの本格侵攻から2年の節目となる来年2月24日に間に合うよう合意を急いでいるという.

事情に詳しい複数の関係者が同紙に語ったところでは,今月開かれたG7財務相のオンライン会合で協議されたが,決定には至っていない.

FT紙によれば,欧州各国で引き続き活発に検討され,ウクライナ支援への活用に向け,ロシア資産接収に向けた作業が加速している.西側にとって,その重要性が増す状況を浮き彫りにすると同紙は伝えた.」
(https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-12-28/S6D2TYT1UM0W00)



この件について,同日のロイター報道のタイトルでは,'US proposes G7 explore ways to confiscate $300 bln in Russian assets -FT'となっている.上記Bloombergの日本語訳では「接収」となっているが,要するに

confiscate: take or seize (someone's property) with authority (Oxford Dictionary of English)

して,ウクライナ支援に使うことをG7で検討中という報道である.

我々には取ってもいい「権威」がある,ということをいいたいのだろうが,要するに他の主権国家の財産を盗むということです.その後の使いみちを言ったところで,盗みは盗みだろう.姉の子どもたちのために,パン1本を盗んだジャンバルジャンがどうなったか,Les Misérablesを読んだことがないのか?

この種の検討はしばらく前から海外の地政学サイトで紹介されてきたので,それが欧米の主要メディアにでようが別にどうということもない・・・と思っていたのだが,FTの記事の後,G7として'JAPAN'が言及されるようになってきて,ビビっている.アカン,名指しで言われてもた.

パトリオットだけかと思っていたが(それも大問題だが),とうとう他人の財布に手を突っ込む相談に加わっているのか.かつてはサムライの住む国だったが,そのうちハリウッド映画でも,サムライの故郷は実は中国,というストーリーの映画ができるだろう.


欧米は前例のない規模の経済制裁でロシアを崩壊させるつもりだったが,大失敗.自分の足を撃ってしまった.ウクライナ前線の状況も,大手メディアで針小棒大の「撃破」を叫んでごまかしているが,敗勢はいかんともしがたいことはもう誰でも知っている.いろいろ「ゲームチェンジャー」も送ったが,焼け石に水.プーチンに欧米の兵器の神話が崩れたと言われる始末.

そしてついには,盗みの思案か.これがドルの崩壊を加速させるだろうことは,有名な人々も言っているのに,obsessionが理性を圧殺してしまう.ヘボ将棋で負けるときと一緒だね.その読みは無理筋です.


他国がどのような判断を下そうが関わり知らぬことだが,自国がこの破廉恥に加担しようとしているのは心苦しい.もしこのまま「7人の泥棒」のシナリオにキャスティングされれば,とうぜん報復を覚悟しなければならない.

政治家や官僚は辞めれば終わる話でも,将来つけを支払うのは国民である.少なくとも,我が国が現政権のもとで,装備品の海外輸出に関する重大な規定を書き換えたこと,および,この共同謀議に参加しつつあること(一抹の希望なしとしないが)を,ここに明記しておく.












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2023年の記憶 [雑感]

2023年12月28日(木) 晴れて寒さも緩んだ.

昨晩は寝ようとしているときに,イランがホルムズ海峡に機雷を敷設するのは時間の問題という情報に接して一挙に目が覚めた.ほぼ同時刻,11月25日のイスラエル軍の空爆によってシリアで死亡したイラン革命防衛隊Razi Mousavi将軍の葬儀の動画をみた.

イスラム革命防衛隊の報道官は,シリアで軍事顧問のMousavi氏が暗殺されたことについて,イランはイスラエル政権に適切に対応し,「さまざまな時と場所でテロ攻撃に報復する」ことを誓うと続報があった.ホルムズ海峡機雷敷設は選択肢だろう.

これを受けて,また1973年と同じトイレットペーパーの暴騰騒動がおきるかもしれないので,夜のうちに家族に連絡.備えあれば憂いなし.これで十分か? もちろん足りない.




昨晩のゴタゴタで今日は朝から気分が落ち着かなかった.午後からWar and Peaceを読み進めて,vol.4,Part 2まできた(p. 986).

ピエールは処刑場に連行され,銃殺を待っている.
'Ordinary Men: Reserve Police Battalion 101 and the Final Solution in Poland'(Christopher R. Browning)の第2次大戦中の杜の中のユダヤ人処刑の実話が,そのままここに再現されているような錯覚に陥る.

もしかしていつの間にかストーリーが変わってしまっていて,ピエールはこのまま死ぬのではないかとさえおもえてくる.別の作品を読んでいるような混乱が起きる:

''Though he did not account for it to himself, his faith in the world's good order, in humanity's and his own soul, and in God, was destroyed."


ここ数年,水に落ちた一滴の墨のように薄く自分の心理全体に拡がっていたモノの実体が,世界の本質的なprecariousnessが,刑場に引き出されたピエールのなかに2重写しに見える.

その後,アンドレイの死が続く.そのとき彼の中で何が起きていたか,それが生きているものの側からどう見えたか,あるいは隠されていたか,なぜこんなことがかけるのか,自分自身がいままさに死につつあるように,またこれまでみた忘れられない死を,そこに重ねて読む.

たとえば,アンドレイが自分の病室に入ってくるナターシャやマリヤ,ソーニャを白い影として見る視点の移動は,定時の検温にカーテンをひらいて入ってくる看護師を,朦朧とした意識の中で認識した術後の病床を思い出させた.

自分に注意を払ってくれている人がまだいるというそのときの不思議な安堵は,アンドレイが死の側により深く移行していくにつれて,彼の自覚の中から徐々に消えていく.その推移が読んでいる側でも同時に起きる.つまり,アンドレイとともに自分も死んでゆく.これ以外のどんな読み方ができるのか?


幕がおりて拍手もなく静まり返った劇場のように,見たものの重い記憶が振りほどけず,まとわり付いてきて逃げられない.もう楽しいオペラは終わってしまった.


読んで後,薄暗くなった駅前を急ぐ勤め帰りの人々に混じって,公園に散歩に行った.イヌと歩いていた頃は,こんな気持ちになったことはない.何が失われたのか,考えはじめて・・・すぐにやめた.













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